今月のくるみパン

健康志向の人に支持される定番もっちりしたくるみ食パン「エペルテ」トラスパレンテ中目黒

VOL.13

健康志向の人に支持される定番
もっちりしたくるみ食パン「エペルテ」

トラスパレンテ 中目黒

常連客であふれる都会のパン屋さん

活気にあふれる中目黒の商店街を抜け、角を曲がると出迎えてくれるのが、「トラスパレンテ」。訪れたのは夕方。グリーンに彩られた華やかな店先には、小さな子ども連れのママの姿も目立ちます。「常連さんが多く、皆さんのお名前も知っていますよ」とシェフの森直史さんは言います。

「毎日の生活に寄り添うパン屋でありたい」という森さんの思いは、パン作りや店作りのいたるところに見られます。例えば、毎日食べられる価格であること。そして、品薄になってしまう店も多い夕方でも、新しいパンがどんどん焼き上がってくること。小さな間口のお店にもかかわらず、1日に1600個のパンを焼くそうです。「欲しいパンが売り切れていることが、できるだけないようにしたいですからね」。国産小麦へのこだわり、奥久慈卵、コクのある鹿児島産の生クリーム──自らがいいと信じた素材を使った安心できるパンを作り続けることも、そのひとつです。

トラスパレンテ中目黒外観写真

軒先に設けられた椅子やベンチでは、小さな子どもが買い立てのパンをおいしそうに頬張る光景が見られました。



ブーランジェリー スドウ外観写真

常連さんには、販売の店員さんとのやりとりを楽しみに来る人も多いとか。「おしゃべりを楽しみに来るおばあちゃんもいらっしゃるんですよ」(森さん)

もっちり食感とほんのりした甘みのくるみの食パン「エペルテ」

くるみを使ったパンは8種類ありました。「パンとの相性が良く、誰もが好きでどこか懐かしさもある。自然と種類が増えてしまいました」と森さん。中でも、オープン以来の定番ながら、最近になって売上げを伸ばしているのが、くるみとレーズンを混ぜ込んだ食パン「エペルテ」です。くるみの健康効果がメディアに注目されてからだそう。北海道産の粉を使い、ポーリッシュ法で焼き上げたパンは、モチモチした食感が持続し、劣化しにくいそうです。風味が良く、毎日食べたくなる味わいでした。ちなみに「エペルテ」とは、森さんが好きなイタリア人アーティスト、ジョヴァノッティの曲名から取った名前で"あなたのために"という意味だとか。

くるみの食パン「エペルテ」写真

くるみの食パン「エペルテ」は、1.5斤で310円(0.5斤から購入可能)。手頃な価格でおいしいパンは、毎日の食卓に理想的です。

くるみプラスαで驚きのある「ヘーゼルナッツチョコとレモンの全粒粉」

「実は食べ飽きないように、全粒粉のパンにはすべてくるみを入れているんです」と、森さん。「ヘーゼルナッツチョコとレモンの全粒粉」もそのひとつ。お菓子っぽくしたかったというそれは、あえて見た目は不揃いに。スティック状でおやつにかじるのにぴったりです。食べて見て驚いたのが、その複雑な味わい。くるみの香ばしさとヘーゼルナッツの甘さとの中に、時折入るレモンの酸味が効いていて、食べ進めるのにワクワクしてしまう楽しさなのです。

「ヘーゼルナッツチョコとレモンの全粒粉」写真

くるみが入った「ヘーゼルナッツチョコとレモンの全粒粉」240円(税抜)にも北海道産の粉を使用。一晩タネを寝かして、ノビを良くしてから作ります。

震災で変わった"また食べたくなる"パン作り

パン屋さんには珍しく、森さんはイタリアでパティシエとして修行した経験をお持ちです。見た目にかわいいパンが多いのも、そこに理由があるのかもしれません。「僕は変わったことが好きなので、斬新さを追求していた時期もありました」と森さん。しかし東日本大震災の後のこと。多くの人がパンを求めて殺到し、次々にパンが棚から消える中、これまで看板商品であったスタイリッシュなパンは売れ残りました。以来、奇抜さよりも"また次に買いたくなる"パンを大切にするようになったそうです。

2店目の学芸大学店も、地域の人に愛される店として根付いています。そして、3店目の構想も常に練っているとか。「お客さんと従業員、すべての人が幸せになれる店を作っていきたいですね」。

オーナーシェフの森直史さん写真

「働いている気持ちが伝わる店でありたい」と森さん。オープンキッチンにしたことで「お客さんにとっては信頼感に、作る側にとってはモチベーションにつながります」

【トラスパレンテ 中目黒】
東京都目黒区上目黒2-44-24 コムス中目黒I 1F
TEL / 03-3719-1040
営業時間 / 9時〜19時
定休日 / 火曜
アクセス / 中目黒駅から徒歩5分
http://trasparente.info/